【医師監修】妊娠中のおりものの変化と対策
アンケート結果では、実に4割のママたちが妊娠・出産をきっかけに、おりものに変化があったと回答しています。もしかしたら私だけ?と気にはなるけど、人には聞けない悩みですね。
おりものについての原因と対策をご紹介します。
妊娠中をきっかけに、どうしておりものは変化するのでしょうか?
妊娠・出産を通して、おりものに変化があったと感じている女性は4割。そのうち8割以上の方が、量が増えたと感じています。アンケートに寄せられたコメントによると、妊娠中だけ量が増えた方のほか、産後も量が増えたり臭いや色が気になるようになったという方もいるようです。どうして妊娠中、そして産後におりものは変化するのでしょうか?
月経が毎月決まった時期に来るように、女性の体は女性ホルモンの影響を受けながら、決まったサイクルで変化をくり返しています。このサイクルには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)というホルモンの分泌の変化が関係しています。
妊娠中におりものが増えたと感じる理由は、「卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増えておりものの量が多くなる」という変化のためです。また、産後はホルモンバランスが不安定なため、おりものが出産前と変化したと感じることもあるでしょう。
どのようなおりものが正常?
おりものについて気になっていても、恥ずかしさから、また、他人と比較するわけにもいかないことから、そもそもどのようなおりものが異常なのかがわからず、不安を感じる方が多いようです。妊娠中は、特におなかの赤ちゃんへの影響を考えて不安も大きくなります。妊娠中、そして産後のおりものは、どのような状態なら正常なのでしょうか?
健康なときのおりものはおおよそ乳白色で、下着について乾燥すると白っぽくなったり、やや黄色みがかったりしてすっぱいにおいがすることもあります。
異常なおりものとは、たとえば異常に量が多い、悪臭がする、黄緑色や茶褐色、血液が混じる、膿のよう、かたくてポソポソしているなどです。このような場合、外陰部や腟のかゆみといった別の症状を伴うこともあり、何らかの病気が考えられます。心配なときはなるべく早めに産婦人科を受診しましょう。
おりもの対策は何が一番効果的なのでしょうか?
おりものが気になっている女性の6割が、おりもの専用パッド(おりものシート・パンティライナー)を使用しています。生理用ナプキンを代わりに使用している方は少ないようです。コメントでは「Tバックに対応してほしい」「かぶれやすい体質なので、肌にやさしいものはないか」などの意見が聞かれました。生理用ナプキンを代わりに使用している方の中には、かぶれに悩む方もいらっしゃるようです。おりもの専用パッドの種類はどのくらいあるものなのでしょうか? また、どのような点に特徴があるのでしょうか?
おりもの専用パッドの種類は、超薄型〜ロングタイプ、無香料や香料タイプといろいろあります。材質や薄さなど種類があるので、自分に合った商品を見つけましょう。敏感でかぶれやすいお肌の方は、シートが肌にやさしい素材、通気性が良いというのがポイントになります。素材は、天然コットンを100%使用した商品が、一番ショーツの素材に近いタイプです。臭いが気になる方は、香料タイプを選ばれることもおすすめです。また、普段からおりもの専用パッドを利用していれば下着ケアにもなります。
おりものが多い時期は下半身を締めつけるガードル、ジーンズ、パンツは避けるようにするとも良いでしょう。そして、おりものとじょうずに付き合うには、ショーツが蒸れずサラサラであることが必要です。おりものでショーツが汚れてしまったとき、ショーツの中が蒸れてしまい、お肌に負担がかかります。おりもの専用パッド(おりものシート・パンティライナー)を使用して、毎日こまめに交換することがお肌への負担をなくし、清潔・快適さを保つ秘訣です。