【助産師監修】出産祝い金はいつ贈るの?金額の相場と渡し方について

出産祝い金イメージ

 

赤ちゃんの誕生は喜ばしいことですが、その報告を受けて用意しなければならないのが「出産祝い金」です。もらえる側としてはうれしいのですが、贈る側としては金額やタイミングなど頭を悩ます事柄があります。また、自身からの申請によってもらえる出産祝い金もあります。今回は、贈る側、もらう側、両方の立場から出産祝い金をみてみましょう。
 

 

 

出産祝い金はいつ贈ればいいの?

「赤ちゃん誕生」のお知らせを聞いて考えるのは、「出産お祝い金をいつ持って行けばいいのか」ということです。最初に思いつくのは、入院中の産院に持参することです。

 

赤ちゃんの顔を見て、ママさんに声を掛けて、それから「何でも自由に使って」ということでお祝い金を手渡したいでしょうが、少々お待ちください。


実は出産後の産院での生活は、ママさんにとって意外とハードになっています。以前に比べて入院日数も4~5日程度と短くなっているうえに、授乳の練習や退院後の生活についての指導などもあり、あまりベッドで休んでいられる時間は短いようです。またセキュリティーの点からも、鍵の掛かる個室にいる場合を除き病室にお祝い金を放置しておくのは安全とは言えませんので、あまりおすすめできません。この期間は電話やメールでお祝いを伝えて、その後改めてお祝い金を持参しましょう。


自宅に訪問したいと思っている場合は、ママさんと赤ちゃんが1カ月健診を済ませたあとを目途にしましょう。そのころならママさんも赤ちゃんもだいぶ落ち着いてきているからです。

 

そんなに長く待てないという場合は郵送でも構いませんが、現金だけを贈るのも少々ぶしつけですので、メッセージを添えたりちょっとしたお祝いの品と共に送ったり、あるいはベビー用品専門店の商品券などでも喜ばれるでしょう。

 

もしご主人の同僚の奥様が出産した場合は、ご主人にお願いしましょう。会社の福利厚生費から出産祝い金が出る場合もありますが、それはたいてい出生届などの書類申請が終わってからですので、個人的にする場合はそれよりも前、つまり産後2~3週間の間が良いでしょう。

 

赤ちゃんが生まれた家族は、一般的に母子の1カ月健診が終わったころからそれまでに頂いた出産祝いに対して、「内祝い」というお礼の品の選別を始めます。ですから、あまり遅い時期に出産祝い金などを渡すと相手側に二度手間をかけさせてしまいますので、出産祝い金は赤ちゃんが生まれたという知らせを聞いてから1カ月後ぐらいまでに贈るという点に気を付けておきましょう。
 

●出産祝いを渡すタイミングのポイント!

・出産後のママの生活は意外にハード!授乳の練習や退院後の指導などがあり、ベッドで休んでいる時間は短い

・セキュリティーの面からも病院に大金を置くのは安全ではない

以上のことからなるべく病院へ持参することは避け、後日改めて渡すようにしましょう。※改めて渡す場合はちゃんと連絡をしましょう。

 

 

 

出産祝い金の金額の相場はいくらぐらい?

一般的に友人の間では、個人的に出産祝い金を包む場合、5,000~10,000円程度が妥当と言われています。もしおむつケーキや新生児用の衣類を一緒にプレゼントする際には、その分の価格を除いた金額を入れましょう。トータルとしてあまり高額となってしまうと返礼品を考える相手方にも負担になってしまいます。

 

また複数の友人や、会社の部署のメンバーとして出産祝い金を包む場合は、1人当たりが1,000~2,000円程度になるくらいの金額で調整しましょう。この程度の金額なら「内祝い」を考えるときにも迷惑になりません。1人当たりの金額がこれ以下になる場合は「内祝いは考えないでね」とひと言添えると相手方の負担も軽くなるのではないでしょうか。

 

●出産祝いの金額の相場ポイント!

・個人で渡す場合:5,000~10,000円

※物品を添える場合は、物品分の金額を除いた金額が良い

・複数名で渡す場合:1人当たり、1,000~2,000円程度

※1人当たりの金額が少ない場合は「内祝い」はいらない旨を伝える

 

 

自治体からもらえる出産祝い金もあるの?

赤ちゃんが生まれると今まで考え付かなかったような物が必要となり、いろいろと物入りで出費もかさんでしまいます。そんな時に出産祝い金がもらえるのは、とても助かります。


意外に知られていないのが、自治体などからもらえる出産祝い金もあることです。日本全体として少子化の傾向がある中、地方への定住促進やお子さんを1人でも多く産んでほしいとの意図から、各地の自治体がそれぞれ独自の出産祝い金の制度を設けています。

 

自治体からの出産祝い金を受け取るためには支給のための要件に合致していることと自己申告しなければならないという点に注意しなければなりません。ちょっとした手違いで出産祝い金を受け取れなくなるともったいないですので、これらの点を出産前からきちんと確認しておきましょう。

 

 

まとめ

あらかじめ金額がわかっている出産一時金などと比べると、出産祝い金は誰からどれくらいいただくか全然予測のつかないものです。


特に初めての出産の場合は、あちらこちらから出産祝い金をいただいて、意外な金額になることもあります。もちろんこれを赤ちゃんのおむつ代やミルク代に使っても構いませんが、もし余裕があるのなら赤ちゃんの将来のための資金として蓄えておくことをおすすめします。

 

低金利の時代ですので貯蓄で利子を期待することはできませんが、いつも使う口座とは別のところに置いて、数年後あるいは十数年後の何かの時の資金として活用できるでしょう。そのお子さんの一生に一度しかもらえない出産祝い金ですので、大切に使いたいですね。


 

監修者:助産師 REIKO

医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

 

 

 

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