はじめに なぜ「結婚内祝いのメッセージ」が大切なのか
1-1.品物だけでは伝わりにくい「感謝の気持ち」
結婚のお祝いをいただいた方へお返しの品(結婚内祝い)を送る際、忙しさや手間を考えると、「品物だけで十分なのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、結婚という人生の大きな節目を祝ってくださった方へのお礼として、短くても良いのでひと言「ありがとう」の気持ちを伝えるメッセージを添えることは、とても大切な心配りです。
多くの方が「結婚内祝い メッセージ 短文」などを検索するのは、実際に何を書けばいいか悩むから。品物のサイズや発送形態の都合上、あまり長い文章を書くスペースがない場合もあるでしょう。しかし、ほんの数行の言葉でも、「お祝いしてくれて本当に嬉しかった」「これからもよろしくお願いします」という想いを伝えることは可能です。
1-2.メッセージを添えるメリット
- 感謝がダイレクトに伝わる
口頭やメールでは一度お礼を言っていても、改めてカードや手紙にしたためられると、相手は「自分の気持ちを大切に扱ってくれている」と感じやすくなります。 - 両者の関係が深まる
新婚生活のスタートを支えてくれた方々へ、お返しとともに「これからもよろしく」という気持ちを言葉にすると、今後のお付き合いをより良いものにするきっかけになるでしょう。 - 品物の印象を高める
せっかく選んだギフトでも、無言で届くより、ひと言メッセージが添えてある方が「丁寧に用意してくれた」と好感度が上がります。いわば“おもてなし”の一環として、メッセージカードの存在は大きいのです。
2.結婚内祝いメッセージ作成のポイント
2-1.短文でも構わないが「感謝」をしっかり入れる
結婚内祝いのメッセージは、長文を書く必要はありません。とりわけ、お菓子やタオルセットなど比較的小さなギフトに添える場合、カードや一筆箋に収まる程度の短い文章で大丈夫です。
- 必ず含めたい要素
- お礼の言葉(「このたびは素敵なお祝いをいただきありがとうございました」など)
- 結婚についての報告や近況(「おかげさまで挙式を無事終え、新生活をスタートしました」など)
- 今後のお願いや感謝(「今後ともよろしくお願いいたします」「これからも仲良くしていただけると嬉しいです」など)
「お礼+近況報告+今後の挨拶」といった構成が基本形です。相手との距離感や親密度に合わせて文体(敬語・くだけた言葉)を調整すると良いでしょう。
2-2.忌み言葉やネガティブ表現を避ける
結婚はおめでたい場面なので、不吉な言葉や別れを連想させる表現(“切れる”“離れる”“忙しい(亡くなるを連想)”など)は避けましょう。また、「返す」という直接的な言葉も避け、「お礼の品を送らせていただきます」など別の言い回しに置き換えるのが一般的です。
【NG例】
- ×「心よりお礼を返します」
- ×「落ち着いたらまた会いましょう。忙しい中お疲れ様でした」
【OK例】
- ○「心ばかりの品をお送りいたします」
- ○「お忙しいところ、お祝いをいただき本当にありがとうございました」
2-3.相手との関係性に応じて文体を変える
結婚内祝いを贈る相手は、上司や同僚、親友から遠方の親戚まで多種多様。文章の硬さや丁寧さを調整し、相手の立場や年齢、関係性に合わせると失礼がなく、かつ気持ちが伝わりやすいです。
- 上司・目上の方
基本的に敬語を用いる。結びは「今後ともご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます」など、相手を敬う表現を使う。 - 親戚(叔父・叔母など)
敬語をベースにしつつ、少し親しみを込めてもOK。「落ち着いたら改めてご挨拶に伺います」など、今後のお付き合いにも言及すると良い。 - 友人・同僚など親しい相手
ある程度くだけた表現も許容される。「このたびは本当にありがとう!」「またみんなで集まろうね」といったカジュアルな言い回しも可能。
2-4.手書きが望ましいが、印刷+ひと言でも◎
理想はすべて手書きで書くことですが、結婚内祝いを大量に準備しなければならない場合、一人ひとりの文章をフル手書きするのは大変です。
- 印刷メッセージ+手書きのサインや追伸
近年は、ギフトショップやオンラインサービスで挨拶文を印刷したカードを添付するのが一般的になっています。そこに一言「○○さん、本当にありがとう。これからもよろしくね!」と手書きで加えるだけでも、印象はかなり変わります。 - 完全手書きにこだわる場合
枚数が多いときは、共通部分(例:「このたびはお祝いをいただきありがとうございました。おかげさまで挙式を無事に終え~」など)をテンプレート化しつつ、一人ひとりの名前や個別メッセージだけ手書きする方法も。誤字脱字には気を付けましょう。
3.結婚内祝いメッセージの短文例:シーン別
ここでは、実際の場面を想定して、短文メッセージの例文をいくつか紹介します。自分の言葉でアレンジする際の参考にしてください。
3-1.上司や目上の方へ
例1(シンプル&敬語)
このたびは私どもの結婚に際し、温かいお祝いをいただき誠にありがとうございました。 おかげさまで○月○日に挙式を滞りなく終え、新生活をスタートしております。 ささやかではございますが、心ばかりの品をお送りいたします。 今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
例2(少し改まった表現)
拝啓 ○○の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。 このたびは私たちの結婚に際し、格別なお心遣いをいただきありがとうございました。 おかげさまで挙式も無事に済ませ、新生活を始めております。 ささやかながら内祝いの品をお贈りいたしますので、お受け取りいただけましたら幸いです。 今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。 敬具
3-2.親戚(叔父・叔母・いとこなど)へ
例1(やや改まった口調)
○○叔父(叔母)様、このたびは結婚のお祝いをありがとうございました。 おかげさまで○月○日に無事挙式を終え、新生活をスタートしております。 ささやかではございますが、お礼の気持ちを込めて内祝いをお送りしました。 今後とも夫婦ともども、どうぞよろしくお願いいたします。
例2(親しみを込めつつ敬意も)
○○叔母さん、このたびは素敵なお祝いを本当にありがとう! 無事に式が終わってホッとしたところです。 ささやかですが、感謝の気持ちとして内祝いをお届けします。 また近いうちに改めて挨拶に伺うので、これからもよろしくお願いします。
3-3.友人・同僚など気の知れた相手へ
例1(カジュアル)
〇〇、結婚のお祝いありがとう! おかげさまで挙式も大成功だったよ。 ほんの気持ちだけど、内祝いを送ります。 これからも変わらず仲良くしてね!
例2(少し丁寧&フランクの中間)
先日は素敵なお祝いをありがとうございました。 おかげさまで○月○日に無事挙式を終え、二人で新生活を楽しんでいます。 ささやかながら内祝いをお贈りしますので、受け取ってもらえると嬉しいです。 落ち着いたら、またみんなで集まりましょう!
3-4.職場の同僚・グループ宛て(連名のお祝いをもらった場合)
例1(全員宛て)
○○課の皆さま、先日は私たちの結婚に際し素晴らしいお祝いをいただき、ありがとうございました。 皆さんからの温かいメッセージもとても嬉しかったです。 ささやかではありますが、お礼の気持ちとしてお菓子の詰め合わせをお送りしましたので、ぜひみなさんで召し上がってください。 至らない点も多いですが、今後ともよろしくお願いします!
例2(部署やチーム宛て)
○○部の皆さま、このたびは結婚のお祝いをありがとうございました。 おかげさまで挙式も無事に終わり、新生活をスタートしております。 感謝の気持ちとして、スイーツセットをお贈りいたしました。 お時間のあるときに皆さまでお楽しみいただけたら嬉しいです。 今後ともよろしくお願いいたします。
3-5.式に出席できなかった友人・知人へ
例1(遠方の友人など)
○○、このたびは結婚のお祝いを送ってくれて本当にありがとう! 遠方に住んでいるのに気にかけてくれて嬉しかったよ。 無事に式も終えて、新しい生活を始めたところです。 ささやかなお礼だけど、内祝いを贈るね。 落ち着いたらぜひ会いに行きたいので、そのときはよろしくね!
例2(挙式はしないカップルの場合)
○○、温かいお祝いをありがとう! 私たちは挙式を行わなかったけれど、おかげさまで無事に入籍を終え、新生活をスタートしてます。 お礼の気持ちを込めて、ささやかな内祝いを送ります。 これからもよろしくお願いします。近いうちに会っていろいろ話したいね!
4.メッセージカードや挨拶状の書き方・マナー
4-1.カードや便箋の選び方
結婚内祝いに添えるメッセージカードは、白やパステルカラーなどシンプルかつ上品なデザインを選ぶと無難です。あまり派手なイラストや装飾が入っているものより、結婚のイメージに合った花柄やリボンなど控えめなものが好まれます。
- 写真入りカード
結婚式の写真などを使ったオリジナルのサンクスカードを作るカップルも増えています。ただし、大きすぎたり自己満足的になりすぎないよう注意。ポストカードサイズで一枚にまとめるのがベターです。 - 手紙形式(便箋)
しっかり挨拶したい相手には便箋・封筒を使った手紙形式も良いでしょう。和紙や高級感のある便箋を使用するとフォーマル感が高まります。
4-2.文章レイアウトの基本
- 冒頭に宛名や敬称を入れる
「○○様」「○○さん」「○○課の皆さま」など。親しい友人なら「○○へ」といった形でもOKです。 - 文章は敬語かフランクかを相手次第で決める
上司・親戚・目上の方には敬語を基本とし、友人や同僚には多少砕けた表現も可。ただし、あまりにタメ口すぎると失礼にあたる場合もあるので程々に。 - 結びの言葉で締める
「まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます」「今後ともどうぞよろしくお願いいたします」など、相手を気遣う一言や抱負で終わるとスムーズです。
4-3.句読点の扱い
慶事の文章では、句読点(「、」「。」)をつけないという慣習もあります。これは本来、祝儀袋の表書きなどに使われるマナーで、最近では手紙やカードではそこまで厳格に守られないケースが多いです。
- 個人のスタイルで構わない
読みやすさを重視して、句読点をつける人がほとんど。結婚内祝いのメッセージ程度であれば、形式よりも理解しやすい文章が好まれるでしょう。どうしてもこだわりたい場合は句読点を外してもOKですが、不自然にならないよう注意が必要です。
4-4.手書きの場合の注意点
- 筆ペンがベストだが無理をしない
毛筆・筆ペンで書くのが正式とされていますが、書き慣れない場合は黒のボールペンや万年筆でも問題ありません。薄墨は弔事用なのでNG。 - 誤字脱字に注意
一人ひとりに宛名を書き分けると、うっかり名前の漢字を間違える場合があります。特に上司や親戚など目上の方の名前は、事前にしっかり確認しましょう。 - 書き直しをためらわない
せっかく手書きするなら、間違えたときには潔く最初から書き直すのがマナー。修正液や二重線で消すのはなるべく避けた方が良いです。
5.結婚内祝いメッセージに関するQ&A
Q1.メッセージは必ず添えなければいけない?
A.マナー上「必須」というわけではありませんが、添えた方が圧倒的に喜ばれます。 特に直接会えなかった方には文章で感謝を伝えると、より丁寧な印象を持ってもらえます。よほど事情がない限り、できるだけメッセージカードを用意しましょう。
Q2.連名でお祝いをくれたとき、メッセージはどう書く?
A.代表者宛てに書いたうえで「皆さまへもよろしくお伝えください」などと添える形が多いです。もし個別の名簿が分かっていて、全員に同じものを送る場合は個人名で書くのもありですが、手間がかかるので相手の人数や関係性を見て判断しましょう。職場の同僚や友人グループなら、部署名・グループ名を宛名にしても構いません。
Q3.英語圏や海外在住の方へはどうする?
A.相手が日本語が分からない場合、英語でメッセージを書くのがおすすめです。 “Thank you for your warm wedding gift. We have successfully finished our wedding and started a new life together. We truly appreciate your kindness.” のように短くまとめればOK。海外在住の方への発送なら、国際配送可能なギフトサービスを利用し、メッセージカードも英語表記が分かりやすいでしょう。
Q4.「お返し」と直接書いてもいい?
A.「お返し」と言う言葉は、結婚式においてはあまり好ましくありません。 代わりに「お礼の品」「感謝の気持ち」と書くようにすると、相手に失礼な印象を与えません。結婚内祝いは本来「内祝い」というめでたいお裾分けの概念なので、「返す」よりも「贈る」という表現を使うのが一般的です。
Q5.文面を作成していたら長くなった…どうすれば?
A.カードや用紙のスペースが小さい場合は、無理に長文を書かなくて大丈夫です。 一番伝えたいこと(お礼+近況+今後の挨拶)を簡潔にまとめ、文字数が足りない分は後日改めてお手紙を書くなど別の機会に回しても構いません。「読みやすさ」「相手の負担にならない程度の分量」も大切です。
まとめ 結婚内祝いに添えるメッセージで“ありがとう”をカタチに
- 感謝の気持ちを明確に
結婚というおめでたい機会にお祝いをくださった相手には、まず「ありがとうございました」のひと言が欠かせません。短文でも、その真心は必ず伝わります。 - 基本構成は「お礼+近況+今後のお付き合い」
結婚の報告や新生活の様子を簡単に盛り込みつつ、「これからも末永くよろしくお願いいたします」と挨拶を添えるとバランスが良いです。 - 忌み言葉やネガティブワードを避ける
不吉な表現や「返す」という直接的な言い回しは、結婚のお祝いシーンにふさわしくありません。柔らかい表現に変えましょう。 - 相手に合わせた文体で
上司・親戚・友人など、関係性に合わせて敬語の度合いを調整。自分たちらしい言葉遣いで失礼がないか最終チェックしましょう。 - 手書きならさらに心がこもる
すべてを手書きするのが難しくても、印刷メッセージ+ひと言手書きなどの工夫で、相手への思いやりを表現できます。
結婚内祝いに添えるメッセージは、形式的に見えるかもしれませんが、実際には**「あなたのお祝いにとても感謝しています」「あなたを大切に思っています」**という気持ちを直接届ける強力なツールです。相手の顔を思い浮かべながら、短いながらも心のこもった言葉を綴ってみてください。きっと、その思いは相手の胸にしっかりと届き、新郎新婦のお二人をこれからも温かく見守ってくれる大切な人間関係を築く助けになることでしょう。
結婚内祝いは、これからの人生でお世話になる方々への感謝と、幸せを分かち合う機会でもあります。メッセージを通じて、周囲への感謝や今後の希望を素直に伝えれば、きっと「結婚してよかった」「こんなに応援してくれる人がいるんだ」と改めて幸せをかみしめる瞬間となるはずです。短い文章でも構いません。ぜひ、一言でもあなたらしい言葉で感謝を伝えてみてください。