流産と切迫流産について

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監修者

医師 池谷 美樹 先生

産婦人科 | 横浜市立みなと赤十字病院産婦人科 副部長


岐阜大学卒業、日本赤十字社医療センターで初期研修後、同センター常勤医師として勤務、東京慈恵医科大学産婦人科講座入局、博士号取得、国立成育医療研究センター周産期診療部勤務、日本赤十字社医療センター産婦人科勤務を経て、現在は横浜市立みなと赤十字病院産婦人科 副部長。

 

■主な経歴

平成6年 岐阜大学卒業、日本赤十字社医療センターで初期研修後、同センター常勤医師として勤務

平成14年 東京慈恵医科大学産婦人科講座入局、

平成20年 博士号取得

平成21年 国立成育医療研究センター周産期診療部勤務

平成24年 日本赤十字社医療センター産婦人科勤務

平成28年4月 横浜市立みなと赤十字病院産婦人科 副部長

 

■所属学会

日本産科婦人科学会

日本周産期新生児学会

日本糖尿病

妊娠学会

日本産科婦人科栄養

代謝研究会など

 

■専門医

日本産科婦人科学会専門医

周産期専門医(母体・胎児)

 

■HP横浜市立みなと赤十字病院産婦人科

妊娠22週未満に妊娠が終わってしまうことを「流産」と言います。

時期によって原因やその後の処置が違います。3回以上流産を繰り返す場合には「不育症」などが考えられますので、治療を行う必要があります。

 

4つの種類

  • 完全流産

胎芽や胎児が完全に子宮から排出されてしまった状態

 

  • 進行流産

子宮が収縮し、流産が進行している状態。

 

  • 不全流産

子宮内の胎芽や胎児が完全には排出されずに残っている状態

 

  • 稽留(けいりゅう)流産

子宮内で胎芽や胎児が死亡し、そのままとどまっている状態

 

不全流産や進行流産では出血や腹痛などの症状を伴います。稽留流産の場合は自覚症状はありません。病院で初めて診断される流産です。

 

 

初期流産

時期

妊娠4〜11週

 

原因

流産全体の8割ほどがこの時期に起こります。妊娠12週未満に起きる流産は、胎児側の理由がであることがほとんどであり、もっとも多いのは染色体異常と言われています。

そのため高年妊娠の方が流産の確率が高くなります。

この時期の流産は運動や仕事のしすぎで起こるわけではありません。重い異常を持った胎芽が流産として自然淘汰されているのです。決してママのせいではありません。

 

その後の処置

完全流産以外の場合、は週数が進んでいる流産では、子宮内の胎児や組織を子宮から取りのぞく手術をします。手術は全身麻酔をして行われ、10分で終了することがほとんど。

当日、もしくは翌日には退院することができます。手術後特に問題がなければ、2~3度生理が来たあとなら次の妊娠に臨んでも大丈夫です。

週数が早い流産の場合はそのまま待って、月経のように自然に排出するのを待つ場合もあります。

 

 

後期流産

時期

妊娠12〜21週に起こる流産

 

原因

妊娠12週以降の流産は母体に原因のあるものが増えてきます。

子宮筋腫や子宮奇形などの子宮の異常の場合や、子宮頸管無力症、細菌感染による場合もあります。

激しい腹痛や、生理のような出血が出るなど自覚症状があるときは注意が必要です。早い段階で気づくことで、流産を防げることもあります。

 

その後の処置

子宮内で胎児が死亡しているときや妊娠の継続が見込めないと判断された場合は、陣痛促進剤で陣痛を起こし胎児と胎盤を出す処置をします。手術後は翌日まで安静にして過ごします。手術後1週間ほどは出血が続きます。

手術後は子宮収縮薬や感染症予防の薬を服用します。

 

 

切迫流産

切迫流産は妊娠22 週未満の時期に流産になりかかっている状態をいいます。

妊娠11週までの切迫流産には有効な薬剤などがないため経過観察になります。

妊娠12週以降の切迫流産は治療により流産を防げることもあります。

感染があると判断された場合は抗生物質や炎症を抑える薬剤を膣内に入れたりします。医師に安静と言われることも多いので、その際には仕事や家事などはしないでおきましょう。

 

(監修/池谷美樹先生)

 

 

 

2015/08/06


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