【助産師監修】授乳中に周りからストレスを感じた

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

【助産師監修】授乳中に周りからストレスを感じた

 

出産前、母乳育児を頑張ろうと思っていても、実際出産を終え、授乳に取り組んでみたら、心が折れそうになってしまうできごとに遭遇してしまうことも。出産後のママは、心も体もデリケート。ちょっとしたことがストレスになってしまうことがあるんです。

今回は、授乳中、ママがストレスと感じるであろう人とのかかわりについてお話ししたいと思います。

 

 

助産師

出産後、赤ちゃんのお世話を開始するタイミングは、産院によっても違うかと思います。ですが、母乳育児推進に取り組んでいる産院では、出産後早期から、母児同室や授乳が始まります。母乳育児を希望しているママのなかで、「何がなんでも母乳で!」という方は少数派。「母乳が出れば母乳育児をしたい」と思っているママが多数を占めている印象があります。

 

その一方で助産師はママの希望を叶えるべくサポートするのですが……。母乳の分泌を促すためには、出産後早い時期から赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるだけおっぱいを吸わせることから始まります。出産の疲れも十分に癒えないまま、1〜2時間おきの授乳。睡眠不足になるのはもちろんのこと、うまく授乳できなかったりして、ママも疲れてしまいます。

 

ここでママの思いと助産師の思いがすれ違ってしまうと、助産師の熱心な指導もママにとってはストレスになってしまうことも。母乳育児を成功させるには、確かにスタートが肝心かもしれませんが、無理は禁物。どうしてもつらいときには、赤ちゃんを一旦預かってもらうこともできますし、授乳方針を再度相談することもできます。助産師に相談しながら、母乳育児をすすめていきましょう。

 

 

となりで授乳しているママ

入院中、授乳室にママが集まって授乳するという産院も多いかと思います。赤ちゃんの抱っこ、おむつ替え、授乳……。初産婦さんにとって、赤ちゃんのお世話は何もかも初めてという方も少なくありません。

 

ぎこちなくて、どうしても時間がかかってしまうことも。そんななか、となりのママを見てみると、とってもスムーズおっぱいもよく飲んでいる……。どうして自分はうまくできないんだろう……。授乳室に行きたくないと思ってしまうママも。

 

個室では、周りの人たちに気兼ねなく授乳できるというメリットもあります。ですが、初産婦さんこそ、授乳室で授乳をしてほしいと思います。ほかのママと交流することで、いろいろな情報を得たり、先輩ママの経験を聞くことができる絶好のチャンスだと思うんです。

 

今、とってもスムーズに赤ちゃんのお世話をしているママも、うまくできないと思っているママと同じような道を歩んできているのではないかと思いますよ。

 

 

夫・母・義母など周りの人たち

母乳育児に取り組んでいるママの母親世代は育児用ミルク全盛期に子育てをした世代かもしれません。育児用ミルクに比べて、母乳は消化が早く、赤ちゃんはその分泣くことも多くなりますし、授乳の回数も増えます。

 

それを見たママの母親たちは、母乳が足りていないと思い、「ミルクを足したほうがいいんじゃない」と言います。その一言が、ママにとっては余計な一言になってしまうんですよね。また、一緒に暮らすパパも夜赤ちゃんの泣き声で目を覚まし、寝不足になるかもしれません。母親たち同様に「ミルクを足したほうがいいんじゃない」ということも。

 

ある研究では、夫の授乳希望が混合栄養で、自分が母乳育児を希望している場合や夫が自分のことを理解してくれていないと感じている場合、母乳育児が順調にもかかわらず、母乳が足りないと感じてしまう母親が多いとの調査結果が出ています。

 

いずれも母乳育児に対するジェネレーションギャップや理解不足によって起こり得ることですので、出産前にきちんと話し合って、同じ思いで母乳育児に取り組めたらよいですね。

 

 

今回は、授乳中、ママがストレスと感じるであろう人とのかかわりについてお話ししてきました。このほかにも、ママがストレスと感じる場面があるかと思います。ストレスは母乳分泌物にも影響を及ぼすことがあります。ストレス「0」という状況は難しいかもしれませんが、事前に話し合ったり、相談したりすることで回避できることもあるかもしれません。母乳育児をすすめていくには、やはりママが健康で楽しみながら取り組んでいくことが大切ではないかと思います。ご自身のペースで無理せず、母乳育児に取り組んでみてくださいね。

 

 

 

【関連記事】

母乳のメリット・デメリット-母乳育児を始める前に【母乳育児特集】

おっぱいのかたちと授乳姿勢-母乳育児を始める「前に【母乳育児特集】

母乳が出る仕組みを知ろう!【母乳育児特集】

陥没乳首・扁平乳首(授乳に困難な乳首の形をしている)【授乳中のトラブル】

おっぱいの大きさが左右で異なる【授乳中のトラブル】

乳首が切れる【授乳中のトラブル】

おっぱいの痛み【授乳中のトラブル】

初乳とは何? 初乳の成分と色、特徴まとめ

おもちは本当に母乳にいいの? なぜ母乳にいいといわれている?

職場復帰するママへ! 母乳もれ3大対策

これって母乳不足感? 生後2~3週間の赤ちゃんがおっぱい不足アピール

母乳が足りない…どうしたら増える? 現役ママが実践した対策3つ

完全母乳を目指した私の母乳育児でよかったこと・困ったこと

 

 

◆母乳育児に関するQ&A

 

 

◆授乳の体験談

最初の授乳は出産直後に助産師さんが吸わせてくれました。小さくて必死な姿が本当にかわいかったです! それからは母子同室で、おっぱいの吸わせ方がわからず助産師さんに何度も手伝ってもらい授乳しましたが、体重を測ると2gしか増えておらず、育児用ミルクを足すよう指導され、夜中泣きました。それからは軌道に乗って完母でトラブルなく過ごせています! 助産師さんと頑張って吸ってくれたかわいい息子にに感謝です!

たいがママ さん

現在、2人目授乳中です。正直、上の子の初授乳は覚えていません。そして今回は生まれてまもなく、分娩台の上での初授乳でした。それまでずっと自分の指をチュパチュパ吸っていたので、助産師さんにお願いして吸わせてみました。誰からも教わってないはずなのに夢中でおっぱいを吸うわが子に妙に感心したのを覚えています。

きょん×2 さん

1人目の最初の授乳からだいぶ経つのですが、感激した感覚をまだ覚えています。私自身も可能であれば母乳で育てたいと思っていたので、病院選びの際に母乳育児に力を入れているということもポイントの1つとしていました。


私は産後入院中は母乳がろくに出なくて、赤ちゃんも自分も授乳に慣れていないので格好も定まらず、明らかに不自然な格好で授乳していました。産後の疲れた体でヘトヘトでしたが、乳首を吸わせる刺激で出るようになるということで、入院中にスパルタ教育をしてもらいました。


生まれる前から授乳への意気込みが強かったため、このままずっと出なかったらどうしようと不安にも思いましたが、幸い、よく出るようになってよかったです。

ぽぽ さん

 

◆おっぱいの悩みについて助産師に相談しよう!(無料)

ベビーカレンダーでは助産師に相談ができます。会員登録は不要です。

 

専門家に無料で相談できます

自分だけではどうしても解決できない不安やお悩みは、助産師・管理栄養士などの専門家に個別相談してみませんか?


\ この記事にいいね!しよう /
現在ログインしていません。ログインしますか?
シェアする

育児中に見ておきたい動画
もっと見る
あわせて読みたい記事
もっと見る
この時期に気になるQ&A
もっと見る

ベビカレアプリ
新コーナー!

✨今すぐ✨
チェック →