【医師監修】妊娠中の薬と早期流産への影響

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師天神尚子 先生
産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長

日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。

妊娠中の薬

 

【医師監修】妊娠中の薬と早期流産への影響


妊娠初期1〜4週くらいまでは、薬の影響はさほどないだろうと言われています。特に気をつけなければならないのが妊娠4〜7週です。この時期は中枢神経、心臓、消化器、四肢などの主要臓器が形成される時期なので最も注意が必要です。

 

ですから「知らないうちに妊娠していて薬を飲んでしまった」などということを防ぐためにも、基礎体温表が大切です。14日も高温期が続けば妊娠の可能性があり、20日続けばより確実です。自分自身早い段階でわかっていれば、薬をもらう際に、「妊娠の可能性がある」と告げると選んで出してくれますよ。

 

 

 

妊娠初期の不安、早期流産について

妊娠初期に最も不安を感じるのが、流産の心配ではないでしょうか。もし「心配だな」と思ったらぜひ病院へ来てください。手遅れになってからでは遅いです。原則的には妊娠中の出血はおかしいと考えてください(超初期のころは「着床出血(※)」で、ごく少量の出血が見られることがあります)。

ただ、妊娠すると正常な状態でも少しおなかが張った感じがしたり腸の働きが緩慢になったために軽い生理痛のような痛みがあるときがあります。そういうときはまず横になって様子をみてください。それで治まる場合は問題ないことがほとんどですが、下のような状態の場合は診察を受けてください。

 

  • 痛みがだんだん強くなってきた
  • 出血がある
  •  

夜中の場合は出血が茶色で少しくらいの量だったら、一晩横になって翌朝受診しましょう。出血が真っ赤でおなかも痛い、という場合は緊急です。流産につながってくる恐れもありますから、必ずすぐに病院へ行くようにしましょう。

必ずしも出血したからといって、流産してしまうとは限りません。心拍を見ると、赤ちゃんが元気な場合もあります。病院で適切な治療を受けて安静にしてもらえば大丈夫なこともありますので、まずは早く病院で診察を受けてください。

初期の流産は、妊娠全体のおよそ10〜15%と非常に高い確率で起きます(圧倒的に妊娠12週以下)。そしてほとんどのケースがお母さんに原因があるわけではなく、赤ちゃん側の問題がほとんどです。お母さんがどんなに安静に気を配って生活していても、流産してしまう場合も残念ながら多いのです。また、どうしても高齢妊娠(※※)の場合は、流産の確率が若干ですが高くなります。無理をしないよう心がけることが大切です。

 

※着床出血 妊娠の初期(生理予定日前後)に見られるごく少量の出血のこと。妊娠中に、子宮内膜などが充血して出血しやすくなるために起こるもの
※高齢妊娠 35歳以上で初めて妊娠したケース

 

 

 

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