離乳食の基本的な役割とは?

離乳食とは母乳やミルクから固形の食事に移る時期に赤ちゃんに与える食事のことです。離乳食には主に、3つの役割があります。
【役割1】
「エネルギーや栄養をとる」こと
低月齢のうちは母乳やミルクを飲むだけで成長・発達できていた赤ちゃんも、生まれてから半年ほどすぎると、それだけでは成長に必要な分をまかなえなくなります。胎内でママからもらっていたエネルギーや栄養素も、だんだんと減っていきます。そのため、母乳やミルク以外の食べ物からエネルギーや栄養素をとっていかなければなりません。特に母乳育児の場合、6カ月ごろから鉄不足に気をつけましょう。
【役割2】
目、手、口の協調動作を育て、「食べる練習」をすること
赤ちゃんはこれまで母乳やミルクだけを飲んできたので、「すぐにモグモグかんで、ムシャムシャ食べる」とはなりません。そもそも、母乳やミルクを飲むときの口の動きと、形のあるものを食べるときの口の動きはまったく違うもの。赤ちゃんの成長・発達に合わせて、その時期に食べやすいもの・形状・調理法を変えながら、「口に入れる」「かむ」「飲み込む」練習をする必要があります。また、目で見たものをつかんで口に入れるという、目、手、口の協調動作を育てます。
【役割3】
「食べる楽しさを知る」こと
赤ちゃんにとって食べ物は「未知の世界」であることに加え、一人ひとり成長や発達の度合い・個性・好みも違うもの。マニュアル通りにはいきません。少ししか食べなかったり、逆に食べすぎたりすると、つい「大丈夫かな?」と心配になってしまいますが、焦りやイライラは赤ちゃんにも伝わってしまいます。それぞれの赤ちゃんに合った進め方で、大人もできるだけリラックスして食べさせると、赤ちゃんも自然に食事の楽しさが分かるようになるはずです。