乳腺炎とは?感染性乳腺炎、急性化膿性乳腺炎の原因と対処法について【授乳中のトラブル】

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産後ママに起こりやすいトラブルのひとつ、乳腺炎。

乳腺炎には、うっ滞性乳腺炎と感染性乳腺炎があります。うっ滞性乳腺炎はホームケアで改善することもありますが、感染性乳腺炎は治療が必要になることも。

今回は、感染性乳腺炎についてお話ししたいと思います。

 

 

感染性乳腺炎とは?

感染性乳腺炎とは、文字通り細菌の感染によって生じた乳腺炎です。

通常、産後10日以降、突発的に起こり、片方のおっぱいの一部が赤くなって、しこりや痛みが生じます。くわえて、38.5℃以上の発熱や悪寒、だるさなどの全身症状を伴い、いずれもうっ滞性乳腺炎より症状が強く出ます。

 

感染性乳腺炎は、いきなりかかるものではなく、乳管が詰まり、うっ滞性乳腺炎を生じ、さらに感染性乳腺炎へ移行するといわれています。そして、感染性乳腺炎が悪化すると、その部分に膿瘍(のうよう)がつくられてしまい、膿(うみ)を外に出す処置が必要になることも。
 

 

<症状>

・うっ滞性乳腺炎(片方のおっぱいの一部が赤くなり、しこりや痛みが生じる。加えて38.5℃以上の発熱や悪寒、だるさなどの全身症状を伴う。)の症状が強く出る

 

 

感染性乳腺炎の原因

感染性乳腺炎は、赤ちゃんの口や鼻の中、ママのおっぱいの皮膚表面の常在菌が原因になることが多いといわれています。

母乳がスムーズに出ているときは、もしおっぱいの中に細菌が入ってしまったとしても、細菌はおっぱいの外に流されてしまいます。

 

しかし、母乳がうっ滞している状況では、細菌が流されることはなく、母乳が細菌の栄養となって、細菌が増殖し、炎症が起こってしまいます。

乳首が切れたり、傷がある場合、母乳がうっ滞している状態は、感染性乳腺炎のリスクが高まります。
 

 

<原因>

・母乳のうっ滞(乳管の詰まりなど)により、おっぱいの中に入った細菌が外に出されず菌が増殖し炎症を起こす

・乳首に傷があり母乳がうっ滞している場合は、感染性乳腺炎のリスクが高い

 

 

感染性乳腺炎の対処法・治療

感染性乳腺炎の治療の基本は、炎症の原因を取り除くことにあります。

 

まずは母乳のうっ滞を取り除くこと。授乳間隔や授乳時の姿勢などを振り返り、問題がないか確認しましょう。授乳姿勢を改善することで、乳首が切れるなどの乳首トラブルも回避できることがあります。

 

母乳のうっ滞を試みても、症状が改善しなかったり、初めから乳腺炎の症状が強い場合には、抗菌剤が使用されます。授乳中にお薬を飲むことをためらうママもいらっしゃいますが、授乳に影響のないお薬が処方されるので、医師の指示通り内服するようにしましょう。

 

おっぱいに膿瘍が生じた場合、強い痛みとしこり、表面の皮膚がむくむなどの症状がともないます。膿瘍があるかの診断は、最近では超音波によっておこなわれることが多いです。膿瘍が生じていることが確認された場合、膿を外に出す処置がおこなわれます。その際には、患部に針を刺したり、切開したりして膿を出していきます。
 

 

<対処法・治療>

・授乳間隔や授乳姿勢の改善によるうっ滞の解消 (症状:軽)

・医療機関から処方される抗菌剤の内服 (症状:軽~中)

・膿瘍が生じた場合は、医療機関にて針を刺したり、切開をして膿を出す (症状:重)

 

 

感染性乳腺炎になっても授乳はOK?

ここまで感染性乳腺炎についてお話してきましたが、「細菌」「抗菌剤」「膿」など、授乳を続けても大丈夫かしら・・・と思ってしまうようなワードが出てきました。

膿が母乳に混じっている場合に、搾乳して捨てるよう指導されることもあるようですが、結論から言うと問題ないといわれています。


感染性乳腺炎から膿瘍形成まで症状が進行したママの中には、もう母乳育児をやめたいと思ってしまう方も少なくないようです。

確かに、乳腺炎の症状や処置は辛いものがあると思います。ですが、適切な対処が早い段階からおこなわれれば、おっぱいの機能ももとに戻ることがほとんどです。

対処が遅く、大きな膿瘍が生じてしまった場合は、その後の授乳にも影響が出る可能性も大きくなります。早め早めの対応が大切ということですね。
 

 

母乳育児をしていると、さまざまなトラブルと遭遇する機会があります。

ときにこころが折れてしまいそうになるかもしれません。そんなときは少し休むことも必要です。

困ったときにはかかりつけ医や助産師に相談しながら、母乳育児に取り組んでいけるといいですね。

 

 


監修者:助産師 REIKO

医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

 

 

 

 

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◆授乳の体験談

 一番最初の授乳は出産直後に助産師さんが吸わせてくれました(^^) 小さくて必死な姿が本当に可愛かったです!それからは母子同室で吸わせかたがわからず助産師さんに何度も手伝ってもらい授乳しましたが体重を測ると2グラムしか増えておらず、ミルクを足すよう指導され夜中泣きました。それからは軌道に乗って完母でトラブルなく過ごせてます!助産師さんと頑張って吸ってくれたかわいい息子にに感謝です!

たいがママ さん

 現在2人目授乳中です。正直、上の子の初授乳は覚えていません。そして今回は生まれてまもなく、分娩台の上での初授乳でした。それまでずっと自分の指をチュパチュパ吸っていたので、助産師さん(看護婦さんだったかな?)にお願いして吸わせてみました。誰からも教わってないはずなのに夢中でおっぱいを吸う我が子に妙に感心したのを覚えています。

きょん×2 さん

 1人目の最初の授乳からだいぶ経つのですが、感激した感覚をまだ覚えています。私自身も可能であれば母乳で育てたいと思っていたので、病院選びの際に母乳育児に力を入れているということもポイントの1つとしていました。
 私は産後入院中はずっとろくに出なくて、赤ちゃんも自分も授乳に慣れていないで格好も定まらず、明らかに懲りそうな不自然な格好で授乳していました。産後の疲れた体でヘトヘトでしたが、乳首を吸わせる刺激で出るようになるということで、入院中にスパルタ教育をしてもらいました。
 産まれる前の授乳への意気込みが強かったためこのままずっと出なかったらどうしようと不安にも思いましたが、幸い、大きさの割にf^_^;)よく出るようになってよかったです。看護師さんが言っていた通り、「最初に出なくても大丈夫!ある日突然出るようになることもあるから、最初から出なくても諦めないで!でも、どうしても出なかったらミルクでいいんだよ!」

ぽぽ さん

 

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2017/07/27


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