妊娠7週(妊娠2カ月)【医師監修】赤ちゃんの成長、ママの体の変化・症状・注意点
産婦人科の受診を受けていれば、おなかの赤ちゃんの心拍が確認できる時期です。心拍が確認できてもまだ安心はできませんが、出産に向けて周囲への相談をしておくといいでしょう。
赤ちゃんの成長
- ・大きさは頭殿長(とうでんちょう)約1cm程度
- ・重さは4g (さくらんぼ1個分)
- ・心拍が確認できる
このころの赤ちゃんの身長は、約1cmほど。頭と胴は分かれ、手と足も分かれて2頭身の人間らしい形になります。脳や脊髄の神経細胞の約8割が完成しており、心臓も動き始めます。
ママの体の変化
- ・子宮はレモンくらいの大きさに
- ・高温相が続く
- ・つわりの症状が表れる
子宮がひとまわり大きくなり、レモンくらいの大きさになります。ですが、まだおなかの大きさには変化はありません。妊娠14週ごろまで高温相が続きます。つわりの症状がこの時期から始まる人もいます。
栄養と食生活
つわりの症状が出始める人もいます。つわりのときは、栄養バランスのことは気にしなくても大丈夫。乗り切り方としては、小分けにして食べることがおすすめ。また、つわりのときは、水分が不足しがちになるので、水分補給を心がけましょう。生ものの摂取には気をつけて。普段は平気でも、妊娠中は感染症になりやすくなっています。中でもリステリア菌とトキソプラズマ菌には注意が必要。リステリア菌は生乳や未殺菌の乳で作られたチーズやソフトクリームまたは、生ハムやスモークサーモンなどから見つかることが多いです。またトキソプラズマ菌は生肉や生ハムなどを食べると感染する可能性があります。どちらも感染すると胎児に影響が出るという報告もありますので、原因になりやすい食品は避けるようにしましょう。
その他の症状
肌の乾燥やかゆみ
妊娠初期はホルモンバランスの変化により、肌がカサついたりかゆくなることがあります。湿疹や強いかゆみがある場合は、妊娠中でも影響のない薬を処方してもらいましょう。刺激の少ないせっけんや衣類を使うと、症状が和らぐこともあります。
気をつけること
薬の服用
妊娠7週までは「絶対過敏期」と呼ばれ、胎児に最も薬の影響が大きいと言われる時期です。その後も妊娠12週までは気をつけたほうがいいでしょう。自己判断での服用は良くないですが、継続している薬を自己判断で中止してしまうことも良くありません。主治医の判断を仰ぎましょう。
ナプキンを常備しましょう
妊娠中はおりものが多くなり、突然の出血がある場合もあります。妊娠したからといってナプキンは捨てずにとっておき、外出中でも必ず携帯しておきましょう。
分娩予約は早めに
産婦人科によって分娩予約の時期は違いますが、健診で通っている産婦人科以外での分娩を希望の場合、いつまでに分娩予約が可能なのかを確認しておいたほうがいいでしょう。早いところでは妊娠6〜7週というところも。里帰りをするのかしないのかも含めて周囲との話し合いが必要です。
合併症があるママは気をつけましょう
膠原病や甲状腺の病気、心臓病、腎臓病、糖尿病などの合併症がある場合や、子宮筋腫、子宮腺筋症は早産を招くおそれがあります。これらの病気が判っていれば、早めに医師に告げて対応してもらいましょう。いずれにしても切迫流産とわかれば安静が第1になります。入院もしくは自宅静養で子宮収縮抑制剤を使用するなどの治療をおこないます。
この時期のトラブル
初期流産
原因は胎児側にあることがほとんど。10人に1人に起こる可能性があると言われ、後年妊娠の場合はその確率も高くなります。多量の出血や強い痛みが主な症状ですが、何も症状がなく病院で判断される「稽留(けいりゅう)流産」という流産もあります。
TODOリスト
□薬の服用に注意する
□アルコール、タバコをやめる
□葉酸を摂取する
□母子健康手帳を受け取る
□里帰りするかしないかを考える
□分娩予約をする