妊娠8週(妊娠3カ月)【医師監修】赤ちゃんの成長、ママの体の変化・症状・注意点

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師池谷 美樹 先生
産婦人科 | 横浜市立みなと赤十字病院産婦人科 副部長

岐阜大学卒業、日本赤十字社医療センターで初期研修後、同センター常勤医師として勤務、東京慈恵医科大学産婦人科講座入局、博士号取得、国立成育医療研究センター周産期診療部勤務、日本赤十字社医療センター産婦人科勤務を経て、現在は横浜市立みなと赤十字病院産婦人科 副部長。

妊娠8週(妊娠3カ月)【医師監修】赤ちゃんの成長、ママの体の変化・症状・注意点

 

 

妊娠3カ月に入りました。このころになると、心拍もはっきり見て取れるようになり、赤ちゃんは2頭身の姿になります。ママはつわりがピークを迎えます。

 

赤ちゃんの成長

  • ・大きさは頭殿長(とうでんちょう)約1.2~1.5cm程度
  • ・重さは7g程度
  • ・心拍がはっきりしてくる
  •  

健診のときに超音波を見ると、心臓がピクピク動いているのが見てわかるようになります。2頭身の大きいほうが頭になります。まだこのころは卵黄のうという袋から、栄養をとっています。

 

ママの体の変化

  • ・子宮はレモンくらいの大きさに
  • ・つわりのピークを迎える
  • ・便秘がちになる

 

子宮が徐々に大きくなることで、下腹部がややふっくらした感触になるでしょう。つわりで食べられなくても、このころは赤ちゃんの栄養の心配はありません。食べられる物を少しずつ食べましょう。あまりにつわりがひどい場合は産婦人科へ。

 

 

 

栄養と食生活

つわりの症状が出始める人もいます。つわりのときは、栄養バランスのことは気にしなくても大丈夫。乗り切り方としては、小分けにして食べることがおすすめ。また、つわりのときは、水分が不足しがちになるので、水分補給を心がけましょう。

 

 

ママの体の症状

妊娠悪阻(にんしんおそ)

つわりが悪化し、食事はおろか水分さえも口にできなくなる状態です。水分を口にしても吐いてしまうというほど重症な場合は産婦人科へ受診をしましょう。点滴治療や、場合によっては入院することもあります。

 

便秘

ホルモンの影響と子宮の膨張により、便秘になりやすい時期です。つわりで食事がとれない人も、水分をこまめにとるなどしましょう。便秘が悪化してマタニティ期に痔になってしまうことも。あまりにつらいようなら、医師の指示のもと便を柔らかくするタイプの下剤を内服しましょう。

 

気をつけること

風疹の抗体はありますか?

妊娠初期に風疹に感染すると、胎児の目、耳、心臓などに影響が出るおそれがあります。妊娠前に風疹の予防接種をしておくことがいいのですが、風疹の抗体が少ないと言われた人は、なるべく人混みはさけ、外出後はうがい・手洗いを徹底しましょう。

 

 

感染症に注意しよう

妊娠中にトキソプラズマ菌やリステリア菌に感染すると、胎児に影響が出るという報告もあります。妊娠中の感染症には注意が必要。生肉や生乳の摂取を避けたり、インフルエンザなどの流行時には人混みを避けたり、マスクをするなど予防をしましょう。

 

分娩予約をしよう

分娩予約はできましたか? まだの人は、いつまで分娩予約が可能なのかを確認しておいたほうがいいでしょう。産院によって特色があるので、産院がどのようなお産を提案しているのかよく調べてから決めましょう。

 

この時期のトラブル

初期流産

妊娠12週までの流産は胎児側の原因によるものがほとんどです。また、下腹部の重だるいような痛みや、チクチクするような痛み、おりものに血が混じる程度の出血は様子をみても大丈夫です。強い生理痛のような痛みや、子宮が収縮する痛みがある、鮮血が伴う場合は産婦人科へ連絡をしましょう。

 

TODOリスト

の服用に注意する

アルコール、タバコをやめる

葉酸を摂取する

□母子健康手帳を受け取る

里帰りするかしないかを考える

分娩予約をする

□高いヒールの靴は避ける

 

 

(監修/池谷美樹先生)

 

 

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