妊娠7カ月に入り、健診は2週に1回が目安です。まぶたがくっきり分かれるので、まばたきが見られることもあります。ママは子宮に心臓が押されて動悸、息切れを感じやすくなるので、深呼吸してリラックスしましょう。
赤ちゃんの成長
- ・身長約32cm
- ・重さは約650〜750g
鼻の穴が開き始めると、鼻呼吸の練習をします。脳も発達してきて、体をコントロールできるようになるため、羊水の中を体の向きを変えて動き回ります。目や耳で得た情報を脳へ送る伝達経路が完成します。
ママの体の変化
- ・骨盤の関節がゆるくなる
- ・腰痛が起こりやすくなる
ホルモンの影響により、骨盤の関節がゆるくなり、尾てい骨のあたりや、恥骨の痛みが出る人も。またこの時期は、全身の血液量が増えるため、手足がむくみやすくなる時期です。健診で血圧が高くなっていないか確認しましょう。
栄養や食生活
栄養バランスのいいものを食べようと思うあまりストレスになるのもよくありません。たまには、食べたいものを食べる日を作ってもいいでしょう。1週間のうち1回は自分へのご褒美を。二人きりの時間もあと数ヶ月、パパとのデートを兼ねてもいいですね。
その他の症状
むくみ
手足の皮膚を押したときになかなか戻らなければ、むくんでいる証拠。赤ちゃんに栄養を運ぶために血液量が増えるとや、子宮が血管を圧迫したり、運動不足や冷えで血流が滞ることも原因に。むくみを感じたら、運動をしたり、ゆっくり入浴をして血行を良くしましょう。塩分の取りすぎにも注意してください。
気をつけること
立ち会い出産はする?しない?
立ち会い出産は産院によって、できるところとできないところがありますので、事前に確認が必要です。立ち合い出産を希望するのなら、パートナーも母親学級などに誘ってみましょう。「出産は夫婦ふたりで迎えるんだ」ってきっと実感してくれるはずです。
感染症が再発しやすい状態に
カンジタ膣炎など感染症が起こりやすくなっています。カンジタはカビの一種ですが、妊娠によって免疫力が下がったことが原因なので、一度治っても再発を繰り返すやっかいな存在です。かゆみがひどいときには、出産の際、赤ちゃんにも感染するので今のうちに治療をしましょう。
足浴でリフレッシュ
疲れをとるのにお手軽なのが足浴です。洗面器やバケツに38~40度くらい(手を入れるとちょっと熱め)の湯をはり、足をつけます。途中、何度か湯を足すと温度が一定になります。このとき、湯の中にエッセンシャル・オイルなどを2~3滴たらすとアロマテラピー効果が楽しめます。ただし、エッセンシャル・オイルの中には子宮収縮を促進する作用がある種類もあるので慎重に選びましょう。カモミール、ラベンダー、ネロリならおすすめです。
この時期のトラブル
早産に気をつけましょう
早産とは、妊娠22週以降37週未満に出産になった場合を言います。妊娠22週を過ぎれば、万が一出産になっても赤ちゃんが育つことは可能ですが、早ければ早いほど大変です。安定期だからといって安心せずに、なるべく早産を防げるように、おなかの痛みや出血など、小さなサインも見逃さないようにしましょう。
TODOリスト
□バランスの良い食生活を心がける
□マタニティエクササイズなど運動をする
□塩分を控えよう
□立ち会い出産について考えよう

監修者
医師 池谷 美樹 先生
産婦人科 | 横浜市立みなと赤十字病院産婦人科 副部長
岐阜大学卒業、日本赤十字社医療センターで初期研修後、同センター常勤医師として勤務、東京慈恵医科大学産婦人科講座入局、博士号取得、国立成育医療研究センター周産期診療部勤務、日本赤十字社医療センター産婦人科勤務を経て、現在は横浜市立みなと赤十字病院産婦人科 副部長。