【医師監修】妊娠中の肌のトラブルについて
かゆみや湿疹
妊娠中はホルモンの影響で体質が変化したり、新陳代謝が活発になって汗をかきやすくなるため、かゆみや湿疹、かぶれ、アトピー性皮膚炎などの肌のトラブルが出やすくなります。全体にかゆくなるタイプが「妊娠性皮膚掻痒症(にんしんせいひふそうようしょう)」、おなかや胸、太ももなどに赤いブツブツができ強いかゆみを伴うタイプが「妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)」と言い、妊婦さんの2〜3%にこうした症状が見られます。
かゆみや湿疹の症状を抑えるためには、シャワーや入浴で肌を清潔に保つことが大切です。肌触りのよい木綿100%の下着や洋服を身につけ、できるだけ肌への刺激を少なくしましょう。化粧品やせっけん、洗剤なども香りや刺激の少ない物を選びましょう。皮膚が乾燥するとかゆみが増しますので、保湿クリームを塗るのも効果的です。
頭皮も脂が詰まりやすくなるため、頭もかゆくなることがあります。ついゴシゴシと洗いたくなりますが、皮膚が普段より敏感になっていますから、刺激の少ないシャンプーでやさしく洗うよう注意しましょう。
いずれもかきむしると症状が悪化しますから、できるだけかかないようにしましょう。かゆみが強いときは、医師に相談するとかゆみ止めの軟膏を処方してくれます。かゆみや湿疹がおなかの赤ちゃんに影響することはありませんから、あまり心配せずじょうずに気分転換してかゆみから気をそらすように心掛けてください。
妊娠中のシミ
妊娠するとシミが目立つようになることがあります。これは妊娠により増加したエストロゲン、プロゲステロンなどがメラノサイトを活性化してメラニン色素が増え、色素沈着が起こりやすくなるためです。顔のほか、わきの下や乳輪、外陰部などが黒ずんでくるのも同じ理由からです。出産後、月経が始まるころには薄くなってきますので、それほど心配する必要はありません。
とはいえ紫外線は増悪因子となりますので、妊娠中にシミやソバカスを増やさないようできるだけ日焼けをしないことが大切です。日傘や帽子、紫外線防止効果のある化粧品などを使って日焼けを防ぎましょう。特に春先の紫外線は真夏に匹敵する量ですから、夏に限らず紫外線対策は万全にしてください。
食生活も大切です。ビタミンCには美白効果がありますから、緑黄色野菜などを積極的にとりましょう。また、貧血が原因となってシミができることもあります。妊娠中はほとんどの人が貧血気味なので、レバー、貝類、ほうれん草などは積極的にとりたい食材です。
妊娠中の肌のトラブルについての体験談
- 妊娠したら用意したいグッズ
- つわりのタイプと対処法
- 子宮外妊娠とは
- 妊娠中の薬の影響について
- 切迫流産について
- 切迫早産について
- 妊娠中の運動・スポーツ
- 妊娠中の腰痛と予防法
- 妊娠線の原因と予防法
- 妊娠高血圧症候群
- 出産直前の準備について
- 母乳育児の準備について
- 出産の方法
- 高齢出産について
- 妊娠糖尿病と糖尿病合併妊娠
- 里帰り出産について
- 自分に合った産院選び
- 妊娠・出産・育児期のお金と手当・助成
- 働く妊産婦、ママを支援する制度
- 出産後の職場復帰と子どもの預け先
- つらい夏を乗り切るコツ
- 職場でからだを守るには?
- 妊娠中の食事について
- 妊娠中の旅行について
- 電磁波、X線の影響について
- 妊娠中の飲み物について
- ペットを飼っても大丈夫?
- 妊娠中の歯の健康について
- 妊娠中の体重管理・食生活の見直し