【生後1歳0カ月・1歳1カ月・1歳2カ月】成長、生活リズム、離乳食、過ごし方のポイント【医師監修】

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監修者プロファイル

医師小枝 達也 先生
小児科 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センターこころの診療部長

鳥取大学医学部脳神経小児科入局。小児神経科、小児科、新生児医療、神経内科、障害児医療の研修を積み、オランダ政府奨学生としてアムステルダムライ大学小児科へ留学。その後、鳥取大学医学部講師、助教授を経て、鳥取大学教育学部教授に就任。その後、鳥取大学地域学部教授、鳥取大学附属小学校長(併任)、鳥取大学地域学部附属子どもの発達・学習研究センター長(併任)を歴任し、平成27年3月鳥取大学退職。平成27年4月より国立研究開発法人国立成育医療研究センターこころの診療部長に就任。平成29年4月より副院長併任。

【生後1歳0カ月・1歳1カ月・1歳2カ月】成長、生活リズム、離乳食、過ごし方のポイント【医師監修】

 

1歳の誕生日を迎えた赤ちゃん、そしてパパとママおめでとうございます。出産してから今日まで、大変なことも楽しいこともいっぱいありましたね。1歳を過ぎると、発育のスピードはゆっくりになります。自己主張が芽生え、まだまだお世話は大変ですが、これからもすくすく成長する赤ちゃんを見守っていきましょう。

 

赤ちゃんの成長

男の子

・身長:約71.7〜79.1cm

・体重:約8,200g〜10.7kg

 

女の子

・身長:約70.0〜77.5cm

・体重:約7,600〜10.1kg

 

※身長・体重はの「平成22年度厚労省調査」から、男女別に10-90パーセンタイルの値を記載。10g単位は四捨五入しています。また、早産のお子様は修正月齢(出産予定日からの月齢)でお考えください。

 

・バランスをとって立つ

・泣かずに気持ちを伝えられるように

 

体重があまり増えなくなり、身長が伸びるため、スマートになります。個人差はありますが、生まれて1年で身長は1.5倍、体重は3倍くらいになり、いわゆる幼児体型になります。つたい歩きから、時々手を離し、2本の足で立ってバランスをとり始めるのがこのころです。すでにひとり歩きを始めている子もいますが、運動機能には個人差があります。まだ歩けなくてもたっちができたのですから、あんよはもうすぐだとおおらかに構えていましょう。泣くことで何かを要求することがぐっと少なくなり、欲しい物やしてほしいことを言葉と動作で伝えようとします。喜怒哀楽の感情がはっきりしてきます。嫉妬心、反抗心も目覚め、気持ちを伝えようとします。

 

 

生活リズム

・朝は8時までに起床

・夜は20時までに就寝

・お昼寝は1回に

・15時ごろにはお昼寝を切り上げる

手洗い、あいさつなどの習慣を

 

お昼寝は2回から1回にまとまりましたか? 1歳を過ぎたら基本的な生活習慣として、あいさつ、手を洗う歯を磨くなどを身につけていきましょう。大人がおこなっているのを見せると、この時期の赤ちゃんはまねが好きなので一緒になっておこなうようになります。

 

 

おっぱい・育児用ミルク・離乳食

・1歳〜1歳6カ月ごろの食べ方に移行

・栄養のほとんどを離乳食からとるように

・補完食としておやつをあげる

 

1歳になると歯ぐきで噛んで食べられるようになります。栄養のほとんどを離乳食からとるようになります。1日1〜2回、補完食としておやつをあげましょう。この時期は食べたり食べなかったり、その日によって食事の量がまったく違うことがありますが、あまり気にしなくて大丈夫です。栄養バランスは1週間で考えましょう。

 

 

ステップアップの目安

指で軽く押してつぶれるくらいの物が、モグモグ・ゴックンできればOKです。1歳からの離乳食の基本は、噛む力をアップさせることですから、やわらかい離乳食の中にちょっと頑張らなくては噛めない物を入れておくのが第1段階です。これに慣れたら、徐々に大人が食べてやわらかいなと思うくらいのかたさにしていきましょう。

 

離乳食後の授乳と育児用ミルクを徐々に減らす

離乳食後の授乳や育児用ミルクは徐々に減らしていき、食事でしっかり栄養をとりましょう。まず哺乳びんをやめ、コップやストローに替えていきましょう。コップならそうたくさん飲むことはできないのでおすすめです。

 

おやつタイムも栄養たっぷりに

一度に少ししか食べられない子は、おやつタイムを利用して食べさせてあげましょう。チーズなど栄養たっぷりな物をプラスするのもよいでしょう。

 

 

離乳食を食べてくれないときの対応

 

ママも試食してみましょう

冷蔵庫の臭いが移っていたりかたさが合わなかったりなど、子どもが嫌がる原因があるのかもしれないので、ママが食べてチェックしてみましょう。柔らか過ぎると食べてくれないこともあります。口の周辺の筋肉が発達してくるので、固形でないと食べにくい場合もあるのです。

 

お友だちとランチ

同じ月齢の子がいるとつられて食べたということもあります。お友だちを招いてランチ会を開くのもいいでしょう。ママたちがどのような作り方をしているのか、また離乳食だけでなく育児についても情報交換できます。

 

おなかはすいている?

食事前にちょっとしたお散歩に出かけておなかをすかせてみましょう。また、スプーンが口に合っているかも重要ポイントです。スプーンが大き過ぎる場合は、小さめのスプーンに替えてあげましょう。

 

 

この時期のポイント

 

1歳健診を受けよう

ひとり歩きやつたい歩きができるか、「パパ」「マンマ」「ブーブー」など意味のある言葉が1つ2つ言えるようになっているかがポイントになってきます。この時期の言葉は意味がわかって言っているのが特長です。実施しない自治体もありますが、目や耳や神経のトラブルが発見されやすい時期なので、なるべく受けるようにしましょう。

 

 

まねっこ遊びをしよう

まねすることで、また一歩成長ぶりを見せます。この時期、なぜかスマートフォンに興味をもつ子が多いようです。メールが来たり、電話がかかってくるとそばにきて握らせてほしいとせがみます。他にもスプーンを使えるわけではないのに、手に持って振ったりします。ママがスプーンをもつ動作をまねているのでしょう。

 

 

卒乳はいつする?

1歳になったら卒乳しなくてはと慌てることはありません。離乳食が進み、ほとんどの栄養を食べ物で補えるようになってきたら考え始めましょう。ただし授乳には栄養だけでなく、赤ちゃんが安心感を得られるという面もあるので、無理やりおこなうのはやめましょう。

 

 

歯のじょうぶな子に育てましょう

歯肉炎は放っておくと歯周病になり、歯が抜け落ちてしまうこともあります。歯周病は大人だけがかかる病気ではなく、最近では子どもにも増えています。子どもがよく食べる柔らかい食べ物は、歯にくっつき歯垢ができやすいためです。歯と歯ぐきのプラークコントロールを小さいうちからスタートしましょう。

 

 

噛むことの大切さを再確認

噛むことができないと、唾液の分泌が不十分になってしまいます。すると口の中は酸性に傾き、虫歯もできやすくなります。子どもの歯を歯周病や虫歯から守るために大切なのは、噛む力をつけることです。歯が生えてきたらしっかり噛むことを教えましょう。下あごを動かしているかどうか確認して、うまく噛んでいないようなら様子をみて歯医者さんにも相談してみましょう。

 

 

TODOリスト

□1歳健診を受ける

□バースデーグッズの用意

□1歳の誕生日を祝う

手洗い、あいさつの習慣を

MR(麻疹・風疹混合ワクチン)の接種

□卒乳の計画を立てる

 

 

(監修/小枝達也先生)

 

 

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